ミサイル探査レーダー&迎撃ミサイル基地
イージス・アショアの秋田市配備を考えるサイト
TAAA : Think Aegis Ashore - Ballistic Missile Defense System - in Akita !

OPINION:秋田県民のみなさま

イージス・アショア不安ネット・秋田 須合邦夫

イージス・アショアの新屋配備について、菅官房長官は「市街地への距離を考慮する必要がある」と発言しました。その内容がどのようなものになるかは予断を許しませんが、電磁波障害等に関する調査の結果、問題はないとしてきたこれまでの説明に問題があることを認めたことは確かです。生活権、生存権を主張し反対運動をしてきた新屋現地をはじめとする県民、報道機関の運動の成果です。佐竹敬久知事は「平時においても有事においても住民の安心安全の確保は困難」との判断を国に申し入れると表明してきました。住民福祉の立場からする地方公共団体の代表者の主張は、防衛政策においても考慮せざるを得ないことを認めた意味は大きいと思います。

イージス・アショアについて、防衛省は「アメリカの核による報復の脅威を認識させれば日本を攻撃しなくなる(核抑止)」と説明する一方で、「イージス・アショアは迎撃用だから攻撃目標にならない」という矛盾する説明をしてきました。どちらの説明であっても日本を守るためだというのであれば、イージス・アショアは必要ないことになります。結局、アメリカのミサイル戦略に一体化してアメリカを守るためのものだということを、自ら暴露する結果になっています。

アメリカは、ロシアとの間で結んでいた「中距離核戦力全廃条約(IMF)」を破棄しました。そして、エスパー米国防長官はアジア太平洋地域の同盟国に中距離核戦力を配備すると言明しました(2019年8月5日)。日本列島はアメリカをミサイル攻撃から防衛するための不沈空母に位置付けられています(「太平洋の盾 巨大イージス艦としての日本」2018年5月米シンクタンク国際戦略研究所文書)から、将来的には、イージス・アショアは核ミサイルを発射する攻撃用基地になる可能性が出てきました。中国もロシアもアメリカの中距離核戦力が配備された場合は攻撃目標にすると言明しています。また中ロは、アメリカに対抗して軍事同盟の結成の協議も始めました。イージス・アショアを配備すれば秋田県は、核戦争の戦場の位置に置かれることになります。

核戦争については、これまでSDI構想(スターウオーズ計画)などさまざまな戦略が考えられ、実行されてきました。しかし、相互不信と不安の中で結局は核軍拡の道に舞い戻り、核戦争において勝者はあり得ないことを確認するだけの結果となっています。それにもかかわらずなぜ核軍拡競争は止まないのでしょうか。核大国の政治権力を背後で操る「産軍学共同体」の存在が指摘されています。兵器の生産・販売で巨額の利益を得ている者(死の商人)たちです。日本の経団連も武器輸出禁止の撤廃を安倍内閣に迫り実現させました。

世界には今、数万発の核弾頭があり人類を何度も全滅させられる状況にあると言われます。死の商人の代弁者として核軍拡を推し進めあるいはそれに追随する人たちは、世界を「対立と抗争」の社会と描き、その中で「国」を守ることが自分たちの使命だと主張します。「対立と抗争」を自らの存在理由にしているのです。しかし、人類の大部分は共存状態にあり、対立は一部にすぎません。しかも決して必然では有りません。植民地が消え、民主主義が共通のルールになったことにより、対話で平和を実現することが可能になりました。核兵器禁止条約や地球環境を守る運動などはそうした共存を目指すものです。イージス・アショア反対の運動もその一環です。これまでの成果に確信を持って声を挙げましょう!

イージス・アショア不安ネット・秋田
      連絡係 秋田市牛島東7-19-21 
須合邦夫  090-6781-3212
石戸谷雅子 090-6855-5058 
木村真喜子 090-6162-9526
田口則芳  090-2029-3971

OPINION:イージス・アショア 何が問題か

イージス・アショア不安ネット・秋田 須合邦夫

政府・防衛省は、住民・県民をごまかしながら「現地の理解」を得ようとしてきたと思います。説明を避けあるいはすり替えの説明に終始してきたと思う点が二つあります。その理由を考えることで、これからの運動の方向が明らかになると思います。私案を提起します。

(1)一点目は「新屋ありき」の問題です。改めて防衛省の資料を読み返してみますと、①シュミレーション分析の結果、新屋とむつみに配備する必要があると分かった、として「新屋ありき」を明記しています。②他の国有地は、新屋とむつみが不適となる場合に備え、調査するものだとして、予備的位置づけであることを明記しています。また、適地の判断基準として「1km2以上の広さがあり、周辺に弾道ミサイルの探知・追尾の支障となるレーダーに対する遮蔽がないこと」と書いてあります。レーダー基地としての適性が判断の基準だったと明記しています。その一方で、他の地域については人家との距離、津波の問題なども調査し不適の判断資料としながら、新屋については全く検討していません。データミスとされる他の地域の山の仰角はみな過大に、つまり新屋に不利になる形で作られていました。これは明らかに「新屋ありき」を合理化するための偽装工作と言えるのではないでしょうか。なぜこのような作為をする必要があったのか。シュミレーション分析は防護範囲(地図上に楕円形で図示されています)について行ったと書いています。イージス・アショア配備の目的と防護範囲が密接に関連していることを示すものだと思います。

(2) 「日本を守る」ということの内容も不明確です。政府の公文書(「国民保護に関する基本指針」)にも「ごく短時間で着弾するので抑止は困難」という記述があります。また、数百発のミサイルに対し24発のイージスアショアで「日本全域を守る」と言っていますが、本気かと言わざるを得ません。30年防衛大綱では「攻撃を加えたらアメリカの核で報復する」と脅していますが、攻撃を受け、被害が発生した後の話であり、破れかぶれで攻撃をする相手に脅しは効きません。国民保護の視点は、本当にあるのか、疑わざるを得ません。

では、何のためのイージス・アショアの配備なのか。私は、米軍のミサイル戦略の「目」の役割ではないかと考えます。アメリカのシンクタンク戦略国際問題研究所は「イージス・アショアのレーダーは、米本土を脅かすミサイルを前方で追跡することができる」と評価し「本来アメリカが設置・運用すべきものだが、日本が配備してくれれば10億ドル節約できる(‘18・5「太平洋の盾 巨大なイージス艦としての日本」)と述べています。資料には、ロシア、中国の領内、領海内を含む楕円形の図が示され、「より広いレーダー覆域により、より広い防護範囲になり、我が国全域防護の中心的役割を果たせる」と解説しています。対ロ、対中を含めたアメリカのミサイル戦略の「目」として考えれば、辻褄があってきます。平成27年に行われた日米防衛協力指針(ガイドライン)の改定で「集団的自衛権の行使事例」として(弾道ミサイル迎撃協力)が盛り込まれました。イージス・アショアの配備は、集団的自衛権の行使としてされるものです。我が国を守るということを強調するのは、そのことを隠すためだと言わざるをえません。

イージスアショアの役割がこのようなものだとすれば、①北朝鮮のみならずロシア、中国への敵対視を公然化するものとなり②「存立危機事態」の場合に限り行使するとされている集団的自衛権を日常的に行使することになると思います。アジア太平洋地域に新たな緊張を生み出す行為であり、新屋は、そうした緊張激化の中心に置かれることになります。参院選で示された秋田県民の平和への意思に逆行するものだと思います。これを跳ね返すには、県民の平和への意思をより確固としたものにし、知事や市長、議員など間接民主主義の代表者を県民の立場に立たせなければならないと思います。

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イージス・アショアの危険性について全体像の検証を求める要望書

要望者:イージス・アショア不安ネット・秋田(2019年5月31日 )要望書PDF

防衛省は、電波障害の調査結果だけで新屋をイージス・アショア配備の適地と判断し、配備を進めると表明しました。これは新屋の住民を含む秋田県民の命とくらしを無視するあまりにも乱暴な態度です。イージス・アショアは北朝鮮の弾頭ミサイル迎撃を目的とするミサイル兵器です。武力攻撃事態対処法(略称)では、ミサイル攻撃を受けて国内が戦場に化すことを想定していますが、配備によって攻撃目標になる可能性が高まれば、秋田市がそれに該当する場面になると思います。危険が電波障害に止まらないことは明らかです。これまでの平穏でのどかなくらしを、突然、戦場となりかねない状況に変えるのですから、危険の全体像を検証し、県民に示すのは政府の当然の義務だと思います。「地元の理解が大前提」という政府の公式見解は、危険の全体像を示したうえで、県民に理解を求めるのでなければ意味がありません。防衛省の態度は、法治国家であれば当然踏むべき手続きを説明抜きで省こうとするものです。それを可能とする法的根拠を示すのでなければ「無法」と言わざるを得ません。

知事は、住民福祉の維持・増進を基本的責務とする地方公共団体の首長です。秋田県民の人権が無法にも侵害されようとしている事態を認識し対応する責任があります。当面、イージス・アショアの配備によって生ずると考えられる危険の全体像を把握していただきたいと思います。それを明らかにしなければ、配備の是非は判断できないはずです。したがって、その間は「地元の理解」はあり得ないことを防衛省に通告し、検証に協力をするよう要請してください。将来・未来の秋田県民に「負の遺産」を残さないよう、持続可能な秋田県とするために、今こそ知事のリーダーシップを発揮していただきたいと思います。

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防衛省による各種調査結果の説明

防衛省 イージス・アショアについて(PDF)PDF

秋田県議会 議会中継:「6月5日全員協議会」をクリック  

県議会、市議会 傍聴レポート

須合邦夫(イージス・アショア不安ネット・秋田)

市議会は、ほとんど全員発言で、防衛省の答弁は発言時間にカウントされなかったので、議員が自分の論理を安心して展開している感じがして、中身のある議論になっていた気がします。特に、新人議員、若い議員が鋭い質問をしていたと感じました。間接民主主義が機能していたと思います。以下、感じた点を報告します

「住民が理解した」という判断は、誰がするのかという質問に、「政府が判断する」と答えました。専権事項と言っているに等しい答弁です。これに対する批判を意識的にしていかなければならないと思います。理解したかどうかは住民自身の判断であり、それを確認するための民主的な手続きが保障されており、そのために、住民も意見を発し、住民参加をし、代表者たちもそれなりに努力し、変化してきていると思います。秋田弁護士会が、憲法上の住民投票を提起しているのも、その一端です。防衛省の発言に法律的根拠はなく、政権の政治姿勢でしかありません。声を出しましょう。

ミサイル防衛システムを、2段階から3段階に変えることについて、これまでの2段階システムは抑止力として不十分であり、3段階にすれば、抑止力が向上し、北朝鮮も脅威を感じ、攻撃を思いとどまるだろう、との説明でした。イージス・アショアは防御用の兵器で攻撃用の兵器ではないと説明しながら、相手が脅威を感じるというのは願望でしかありません。100%抑止できるかとの質問には「努力する」としか答えません。抑止力論は、確認不能な相手との相対的関係を前提に成り立っているわけですから、本質的に「絶対」ということは言えない論理的矛盾を持っています。したがって、核について、絶対的に可能性を否定できない以上、核には言及できないというのが、防衛省の立場だと思います。福島の原発事故でさえ、いまだに故郷に帰れない県民が多数いることを考えれば、核被害が発生した場合は、秋田市、秋田県だけでなく東北全体も壊滅状態になりかねないことをしっかりとイメージして考えていく必要があると思います。1万分の一であれ絶対的な反対理由にしていかなければならないと思います。

防衛省は、「丁寧な説明」さえすれば、政府が判断する条件が整うと考えています。しかし、防衛省の説明には瑕疵があります。法律的な穴が開いています。武力攻撃事態対処法で四つの武力攻撃事態を想定し、その一つとしてミサイル攻撃を定義し、それに備えるための態勢整備としてイージス・アショアを配備するものです。そしてミサイル攻撃によって生ずると考えられる被害について、国民保護計画を「事前に定めること」を国民保護法で定めております。しかし、核被害、生物・化学兵器の被害は実際には想定困難だと言って、当面、「地下街や堅固な建物への避難」程度で対応するよう地方公共団体に指示しています(生田目さんが当初から指摘していた点です。この点のさらに突っ込んだ分析をしていただきたいのですが。)つまり、自ら法律で定めておきながら、そこで定めた自らの義務を放棄しているのです。この法律上の瑕疵は、違法無効の原因になるはずです。したがって、いくら「丁寧に説明」しても政府が専権的に判断する根拠にはならないことに確信を持つ必要があると思います。

菅官房長官は「ハワイに向かうミサイルを迎撃できる」と言明していますが、防衛省は専守防衛のためだという説明を崩していません。東京に向かうミサイルを秋田で迎撃すると言っています。この矛盾は何なのか。集団的自衛権の別名である「存立危機事態」は他国が攻撃を受けてそれが日本の存立に危機となる場合、を要件としていますから、矛盾していないのかも知れませんが。しかし、防衛省が「レーダーは原則として東側に向けて発射しない」と説明してきたのに、新人議員たちの追及で、「東に向けて飛ぶミサイル追尾のために(つまりハワイに向けて飛ぶミサイル追尾のために) 東側に向けて照射することがあることを認めました。市民、県民の知恵を結集すれば(オール秋田の力を発揮すれば)権力を追い詰めることができることを示しています。多様な行動の可能性に確信を持てると感じました。

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住民説明会 傍聴レポート

須合邦夫(イージス・アショア不安ネット・秋田)

(1) 新屋現地の日常生活を守るための闘い(平和的生存権、幸福追求権の追求)が防衛省を追い詰めている。さきがけの報道が大きな力になっている。その中で、広島、長崎を引き合いに核ミサイルの場合秋田市が壊滅すると述べて、秋田市を犠牲に他を守るものではないかとの発言が出てきたのは大きい。

(2) その一方で、一般市民の参加が少ないと感じる。発言も防衛省の資料の範囲(電波障害、テロ対策、航空機対策)にとどまっている。資料からはみ出した発言については、答えない(6月9日の説明会で、男鹿の加藤氏が「有事の場合の対応について何も書いていない。イージスの抑止力は100%ということか」と聞いたのに答えなかった)か、すり替えの論理(日本を守るための政策だから新屋も当然守る)で答弁している。こうした討論状況に防衛省は、表向き平身低頭しているが、安堵感を持っていると思う。防衛省が隠している論点(ミサイル攻撃の可能性)にこそ目を向けるべき。

(3) 防衛省の論理は、「イージス・アショアの配備によって、北朝鮮が脅威を感じ攻撃を控える、したがって新屋がミサイル攻撃を受けることは無いし、新屋を含め国民を守れる」というものである。安倍首相も同じ論理である。この論理は、抑止力が100%つまり100%ミサイルを撃ち落とせるものでなければ成り立たないものである。その点の問いには答えず(前記)、仮に答えたとすれば市議会の説明で同様の質問に答えたように能力向上に努めるとしか言わないだろう(抑止力論の矛盾=北朝鮮がミサイル攻撃の能力を向上させたので2段階システムでは不完全になり3段階システム、つまりイージス・アショアが必要になったという説明をしているが、これはそのまま相手にも通じる。脅威を感じているのはお互い様である)。つまり、100%ではないと認識している答えであり、同一文脈上で矛盾した説明、すぐ見破られる詭弁を弄していることになる。詭弁は「秋田市を犠牲にしてハワイや東京を守る」ことを容認していることの表れ(防衛は誰かが犠牲にならなければならないという思想、沖縄を犠牲にした思想、日本の戦争状態を前提にした武力攻撃事態対処法の思想)である。防衛省が隠さねばならない本音と言える。安保体制下での安倍政権の防衛政策が、浅薄で不真面目(武器の爆買いレベルの発想)なことを示すものと言える。しかし。そうであればあるほど、沖縄で示しているように問答無用の強権に走る可能性が出てくる。市議会の説明会で「現地が理解したと判断するのは誰か」との問いに「政府だ」と答えたことに対し、抗議の声を挙げていかなければならない。何よりも市民レベルの運動にしていくことを真剣に考えなければならない。

(4) どうしたら市民レベルの運動を創り出せるか。一つは暮らしに繋がるレベルでイージス・アショアを語っていくこと、もう一つは市民がなるほどと感じる理論が必要だと思う。これまでの運動を総括しさまざまな分野の知恵を出し合って練り上げる必要があると思う。立場を超えたデスカッションは出来ないか。

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自由法曹団 2019.4.26

県と市に、配備に反対し政府へ計画断念を申し入れる要請書を提出

秋田弁護士会 2019.3.20

新屋演習場へのイージス・アショア配備に反対する会長声明

政府は,国民に対し,その生命,身体,日常生活等を害されることなく平和のうちに安全に生存する権利(憲法前文,9条,13条等)を確保する責務を直接負っている。上述のような重大な危険性をはらむイージス・アショア配備によって地域住民の権利を危険にさらすことは,その責務に反するものである。

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